THE TROGGS / FROM NOWHERE
2003/独REPERTOIRE/REPUK 1010 (ORIGINAL RELEASES : 1966)
Kinksを手がけたLarry Pageがマネージメントを努めた絶叫系ビートグループの1stアルバムにボーナストラックを追加した再発CD。今回はジャケと収録曲の異なるドイツ仕様のアルバムに準じた再発ですが、英盤収録曲も網羅しているので一層充実した内容となっています。「Wild Thing」の大ヒットが何とも有名ですが、他の曲もファズを多用した英国産ガレージサウンドで理屈抜きに楽しめる作品。放送禁止ソング「I Can't Control Myself」がアホらしい程に最高。

THE TROGGS / TROGGLODYNAMITE
2003/独REPERTOIRE/REPUK 1020 (ORIGINAL RELEASES : 1967)
こちらもオリジナルとは異なるジャケで再発された2ndアルバム。Page Oneでのシングル4枚両面の8曲をボーナスとして追加収録。個人的にはこちらの方が渋くて好みですね。ガレージ定番Themの「I Can Only Give You Everything」のカバーで始まるので、例によって直球ビートナンバーの連発か!? と思いきや2曲目はしっとりとしたフォークバラードで軽く肩透かしを食う。「Oh No」あたりはポップサイケ的なアレンジのポップソングと、変化球を覚えた成長の作品。

THE TROGGS / CELLOPHANE
2003/独REPERTOIRE/REPUK 1021 (ORIGINAL RELEASES : 1967)
英国サイケの影響を受けた3rd。本作の頃には既に「Wild Thing」の面影は全く感じられないフォーキーポップなサウンド作りです。サイケというかサイケ風とでも言いましょうか、ほのかな浮遊感が心地よく感じられます。世界的にも大ヒットした「Love Is All Around」はついつい口づさんでしまう名曲。初期の彼等しかしか知らない人が聴いたらきっとビックリするはず。紅茶の国らしく、うっすらと気品すら漂う好作品。所詮B級止まりですが、これはこれで味わい深い。

THE TROGGS / HIP HIP HOORAY
2004/独REPERTOIRE/REPUK 1062/CD (ORIGINAL RELEASE : 1968)
デンマークのHansaからリリースされたアルバムにボーナストラックを追加した再発CD。タイトルは異なりますが、UK4thの『Mixed Bag』と同内容です。前作『Cellophane』を更に発展させたサイケデリアの好盤。表題曲「Hip Hip Hooray」は当初からの流れを汲むビートナンバーですが、曲調もこなれた佳曲。Small Facesの「Lazy Sunday」へのアンサーソングか? 「Lazy Weekend」はトラッドの香りもするほのぼのとした曲。カラフルなサウンドに満ちた好作品。

THE TROGGS / ARCHEOLOGY 1966-1976
1992/米FONTANA/314 512 936-2/2CD(+1CD)
CBS、Fontana、Page One、Pye、Penny Farthingとレーベルをまたいで編纂された2枚組ベスト盤。有名曲、ヒット曲がまんべんなく収録されているのでこの上なく便利な2CD。初回10000セットには、スタジオでのメンバーの罵り合いを偶然録音した悪名高い『Troggs Tapes』が付いてます。まあそれは聴いたからってどうということもないんですが。年代的には66年から76年にかけての作品を収録しており、よほどのファンでなければこれさえあれば十分だと思います。

CHRIS BRITTTON / AS I AM
2004/AIRMAIL/AIRAC-1058/CD (ORIGINAL RELEASED : 1969)
Troggsのギタリスト唯一のソロアルバム。Troggsの人気に陰りが出ていた時期に発表されたこともあって、誰にも見向きもされずあっという間に姿を消してしまった悲運の作品。後に再評価され、プレミアも青天井のコレクターズアイテムだっただけに今回の再発は嬉しいです。Troggsのサウンドとは異なる音楽性で、ドリーミーなフォーキーポップ。心地よいオーケストラをバックに淡々と歌う彼の歌声がうまくマッチしてます。ジャケの雰囲気が内容に表れた渋い作品。

Official Web Site : http://www.my-generation.org.uk/troggs.htm