THEM / THE ANGLY YOUNG THEM
1998/ポリドール/POCD-1977/CD (ORIGINAL RELEASED : 1965)
記念すべきファースト・アルバム。Van Morrisonのキャリアはここから始まりました。オープニング曲「Mystic Eyes」からして彼のドス黒いセンスに度肝を抜かれます。Rolling Stonesなんて相手にならないほどのブラック・フィーリング。ガレージバンドが好んでカバーした超名曲「Gloria」もここに収録。しかし、この人の凄まじいシャウトには圧倒されます。「I Like It Like That」あたりも小気味の良いカッティングが冴える好ナンバー。チープなオルガンもいい味でてます。

THEM / THEM AGAIN
1998/ポリドール/POCD-1978/CD (ORIGINAL RELEASED : 1966)
まず1曲目の「Could You Would You」のシャウトが凄すぎます。喉から絞りだすように歌っててパワー全開で最高!! 「I Can Only Give You Everything」はMC5もカバーしたガレージィな名曲。Beckの「Odelay」を聴いた事ある人なら「It's All Over Now Baby Blue」を聴いてきっとニヤリとするはず。Van Morrisonのオリジナル曲はこちらではチト迫力不足。結局第2の「Gloria」は生まれず。サビで一気に盛り上がる「Call My Name」はお気に入りのナンバー。

THEM /
   THE STORY OF THEM FEATURING VAN MORRISON
1997/ポリドール/POCD-1553-4/CD
彼らがスタジオに残した全音源(らしいです)を集めた2枚組アンソロジー。メンバーがころころと変わり、「セッションミュージシャン達と演奏するのは、もういやだ」と言ってVan Morrisonがバンドを去ってしまうまでを収録。アルバム未収録曲やドイツ盤レアEPの曲や別バージョンなどを収録してるのでオリジナル・アルバムを聴いてThemにハマった人は是非手にして欲しいです。この頃のThemのサウンドって他のグループには無い独特の魅力があるんですよね。

THEM / NOW-AND "THEM"
2003/英REV-OLA/CR REV 29/CD (ORIGINAL RELEASED : 1967)
Van Morrisonがグループを去り、残されたグループがアメリカに渡り発表したアルバムがこれ。ようやくの正規再発に加え2曲のボーナストラック付き。Van在籍時のドス黒さはすっかりと無くなり、サイケ・ポップ、ガレージ、ソフトロック等のエッセンスが入り混じった好内容。Themと名乗ってはいるものの、実際にはオリジナルのThemとは別グループですね、メンバーも含めて。「What's The Matter Baby」、「Truth Machine」等、アルバム前半が特に良いです。

THEM / TIME OUT! TIME IN FOR
2003/英REV-OLA/CR REV 52/CD (ORIGINAL RELEASED : 1968)
まずジャケがカッコいいね。Towerから出したアメリカ制作としては2枚目になるのかな。西海岸ヒッピー文化の影響を大きく受けたサイケサウンド、どちらかというとラーガロックといった方がいいですかね。J.J.Jacksonの名曲「But It's Alright」をカバーしてるけど、ソウル色は皆無でサイケに味付けしてます。「Dirty Old Man」のシングル・バージョンは「Gloria」のリフを下敷きにしたガレージパンク。Van MorisonだけがThemじゃないぜ!! ボートラも8曲入ってお得。

TRUTH / OF THEM AND OTHER TALES
1995/米EPIROGUE RECORDS/EPI003/CD
上記のアルバムを含めて、アメリカで何枚かアルバムを発表した訳ですが、これはTruthという名義で69年から70年にかけてシカゴにて録音した作品を纏めたもので、全曲完全未発表。更なるメンバーチェンジがあった模様でもはやこれはThemの作品としてみるにはチト辛いか。内容はシタールを使ったりとサイケの要素も多いですが、ブルースやジャズを下地にしたロック・サウンド。サイケっていっても軽いタッチのソフト・サイケ。インプロ主体の長い曲もあります。