THE JAM / IN THE CITY
1977/ポリドール/POCP-9095/CD
パンクムーブメント吹き荒れる77年に発表された記念すべき1stアルバム。ギターカッティングは、Dr.FeelgoodのWilko Johnsonからの影響が大きいです。ギターリフとか曲の雰囲気は、本人も認めているがThe Whoの影響をあちこちに漂わせています。リフがなんともカッコいいデビュー曲「In The City」や、ノーザンソウルを題材に歌った隠れ名曲「Non-Stop Dancing」がお薦めです。若さに任せて突っ走った1枚。

THE JAM / THIS IS THE MODERN WORLD
1978/ポリドール/POCP-1858/CD
続く2ndアルバム。本作ではBruce Foxtonが2曲提供していることからも伺えるが、Paul Wellerがスランプに陥ってた時期に発表されました。基本的には前作の延長線上的なパンキッシュサウンドです。そんな中でも「Standards」は結構好きです。「In The Street Today」はイントロがDamnedの「New Rose」そっくり。本人も後にパンクとモッズの狭間で中途半端な作品だったと語ってるが、本作があったからこそ、名盤3rdが生まれたと思います。

THE JAM / ALL MOD CONS
1978/ポリドール/POCP-9096/CD
パンクとモッズをうまく融合させた名作3rdアルバム。今までに比べると、曲作りもかなりの進歩を遂げ、この作品が後のネオ・モッズムーブメントを生むきっかけとなりました。シングルにもなったラストの「Down In The Tube Station...」は彼の曲作りにおいて転機となった重要作。ドラマティックに盛り上がっていく後半はゾクゾクします。本作ではKinksの「David Watts」をカバーしてます。パンキッシュなタイトル曲「All Mod Cons」もGood。

THE JAM / SETTING SONS
1979/ポリドール/POCP-9097/CD
彼等の最高傑作に挙げられることも多い4枚目。まさに全曲名曲と言ってもいいほどのクオリティーです。Bruce Foxton作の「Smithers-Jones」も名曲です。The Whoがカバーしてた影響でしょうが、ラストにMartha&The Vandellasの「Heatwave」をカバーしており、当時Merton Parkasに在籍してたMick Talbotがピアノで参加してます。

THE JAM / SOUND AFFECTS
1980/ポリドール/POCP-1861/CD
Beatlesの『Revolver』を意識して作ったということもあって、本作はサイケの香りが漂う作品で、ジャケットも含めて個人的には1番好きな作品です。前作の流れを引き継いだ荒々しいビートナンバーや、逆回転のイントロで始まる「Dream Time」、ミディアムナンバー「Man In The Corner Shop」(名曲!)、モッズ賛歌「Boy About Town」等、とにかく曲がバラエティに富んでおり、何度聴いても楽しめる作品になっています。

THE JAM / THE GIFT
1982/ポリドール/POCP-1862/CD
残念ながらスタジオ作品としてはこれが最後の作品。すでにスタカン的アプローチを試みており、トリオという形態での表現の限界を感じずにはいられない。「Town Called Malice」の様にモロにモータウンビートを借用した曲があったり、今まで以上にソウルサウンドへ接近した音作りを試みています。「Happy Together」等メロディが美しい曲が揃ってます。本作を聴けば、この後Paul WellerがStyle Councilを結成したのかが分かるはず。

THE JAM / DIG THE NEW BREED
1983/ポリドール/POCP-1863/CD
本作は解散宣言の後に発売された、いわばファンへのプレゼント的なアルバムである。デビュー曲「In The City」から始まり、6年間の活動期間から音源がチョイスされている。これを聴くとやっぱり彼等はライブ・バンドだったんだな、ってことを改めて実感します。珍しいところでEddie Floydの「Big Bird」のカバーを収録してます。アナログ時代だけに収録曲の少なさが今となってはチト物足りないかな。

THE JAM / COMPACT SNAP
1983/ポリドール/POCP-1864/CD
発売当時はアナログ2枚組というボリュームで出たベスト盤。CD化に際して何曲か削られています。The Jam時代はヒット曲でもアルバム未収録の曲が多いためオリジナルアルバムだけでは不十分である。「When You're Young」や「Going Underground」等、挙げてたらキリが無いほど、とにかく名曲のオンパレードです。正にThe Jamのシングルに駄作無しとの言葉に偽りなし。尚、本作は別テイクなどの音源も含んでます。

THE JAM / LIVE JAM
1993/ポリドール/POCP-1350/CD
93年になって発売されたベスト。しかも規発の『Dig The New Breed』のライブ盤とは一切のダブりなしという素晴らしい内容である。曲数も24曲と一気にボリュームも増え、ファンなら絶対にマストな1枚です。79−82年のイギリスでの公演から選りすぐったということもあってベストな内容です。彼等の熱いライブに是非触れてください。現在でも特に本国イギリスではJamは根強い人気を誇っています。いつ聴いても彼らのライブはカッコいいの一言に尽きる。

THE JAM / EXTRAS
1992/ポリドール/POCP-1217/CD
92年に出たレア・トラック集。レア・トラックといえども中身の濃さは本作が1番かも知れません。未発表曲やデモ曲、B面曲と言えども素晴らしい作品揃い。本人も本作はお気に入りのようです。なかでも注目すべきはStyle Councilでシングルとして発表した「Solid Bond In Your Heart」を既にこの時録音してます。ソノシートとして付録に付いてた「Boy About Town」の別バージョンも収録されていて、このテイクも大好きです。

THE JAM / DIRECTION,REACTION,CREATION
1997/ポリドール/POCP-95715/5CD
スタジオ録音の音源をまとめた5枚組ボックス。ボックスなのに全英最高9位になったというこの作品はファンなら必須アイテムでしょう。ディスク1〜4にシングル、アルバムの曲をまとめ、ディスク5は『Extras』的なレア曲集と、この手のボックスにしては非常に良くまとまっています。付属の分厚いブックレットも写真やライブのデータなどが充実した嬉しいつくりです。私はこれ買ってから一気にThe Jamの虜になりました。本作の目玉であるディスク5を聴けばきっと新しい発見があるでしょう。

THE JAM / AT THE BBC
2002/UNIVERSAL/UICY-9217-9/3CD
ついにBBC音源オフィシャルリリース。しかも初回限定でボーナスディスクがオマケという奮発ぶり。BBCのはブートで結構お馴染みの音源ですが、正規ってとこに意義がある。「Sweet Soul Music」のカバーがこれまたカッコよし。こうやって聴いてるとやっぱJamの魅力はライブにありって感じを受けますね。ボーナスディスクのライブ音源も最高ッス。今世紀の発掘大賞は早くもこれに決定!!Jamは私にとっても青春の1ページ。男だったら黙って聴け!! …女の子もね。

Official Web Site http://www.thejam.org/