HERMAN'S HERMITS
   / MRS. BROWN YOU'VE GOT A LOVELY DAUGHTER
1994/独REPERTOIRE/REP 4424-WY/CD (ORIGINAL RELEASED : 1965)
タイトルが違っていますが、英国デビューアルバムの『Herman's Hermits』全曲に同時期のシングル、EP曲を13曲追加した再発CD。フロントマンPeter Noonの人懐っこいキャラクターによって一気にトップアイドル・グループにのし上がった彼らですが、このデビュー作ではティーン向けのポップナンバーが満載。演奏もメンバーではなくスタジオミュージシャンが努めていたとか。超のつく甘口のお坊ちゃまポップスなのでビートファンにとっては物足りない内容

HERMAN'S HERMITS / BOTH SIDES OF
2000/独REPERTOIRE/REP 4856/CD (ORIGINAL RELEASED : 1966)
同タイトルながら英米で内容が異なる2ndアルバム。ボーナストラックにより、これ1枚で英米両方の曲をほぼ網羅してます。前作と比べて大きく異なる点は、"バンド"としてのビートナンバーが多く収録されていることです。Herman's Hermitsをビート・グループとして見るなら、この作品から。Gouldman作の「Bus Stop」はHolliesのバージョンが圧勝。「Leaning On A Lamp Post」の様な前作路線の曲はこの際無視。改めて聴いてみると正直悪くないことに気付いた。

HERMAN'S HERMITS
     / THERE'S A KIND HUSH ALL OVER THE WORLD
2001/独REPERTOIRE/REP 4849/CD (ORIGINAL RELEASED : 1967)
ミュージシャンとしては大きな進化を遂げた3rdアルバム。以前の様な能天気なお馬鹿ソングの影はここにはありません。タイトル曲の「There's A Kind Of Hush」は胸に染みる名曲。彼らにヒット曲を多く提供しているGraham Gouldmanのペンによる「Bus Stop」の続編的作品「No Milk Today」は、Herman's Hermits一世一代の名曲。けどHolliesが演ってたらもっと良かったんでしょうね。シンプルなポップサウンドで佳曲がたくさん詰まった水準以上の好作品。

HERMAN'S HERMITS / BLAZE
2001/独REPERTOIRE/REP 4850/CD (ORIGINAL RELEASED : 1967)
米国のみのリリースとなった彼らのラストアルバムは時代の追い風を受けてアシッドなジャケで登場。ジャケほどはサイケな内容ではないけど、デビュー時のおふざけソングを演ってた時から比べると雲泥の差の進歩。Graham Gouldanによる「No Milk Today」と同路線の「Upstairs,Downstairs」や「London Look」や、明らかにBeatlesの「Taxman」のリズムパターンをパクった「Moonshine Man」等、ひねりの利いたポップソングが聴き所。最後に放った輝きは要注目。

O.S.T / HERMAN' HERMITS IN
     MRS. BROWN YOU'VE GOT A LOVELY DAUGHTER
2000/独REPERTOIRE/REP 4857/CD (ORIGINAL RELEASED : 1968)
主演映画のサントラ。これが実はなかなかの好内容で侮れない作品。ちなみに本作の収録曲は国内盤紙ジャケの『There's A Kind Hush〜』のボーナストラックでも聴く事が出来ます。オープニングトラックの「It's Nice To Be Out In The Mornig」が屈指の名曲。ラーガなインスト曲「Daisy Chain」もスウィンギンな雰囲気満点でカッコいいです。既発のシングル曲とのダブりもありますが、個人的には結構好きな作品なのでオリジナルに準じた形で聴いて欲しいもの。

Official Web Site http://www.hermanshermits.com/